落語と聞くと、桂枝雀さんを思い出します。
子供の頃、落語はお年寄りが聞くものでつまらないという思い込みがあり、TVでたまに観ても笑えたことが無かったのですが、桂枝雀さんの高座をTVで観た時に、吹き出して腹を抱えて笑ったのでした。
「オレ、落語で笑った!」という事に驚き、その時の衝撃が今でも忘れられません。
大人になるにつれ、笑うことだけが落語の魅力ではないことに気づいていくのですが、あの時以来あれほど笑った落語に出会っていないことも事実です・・・
観・聴きしている数が少ないだけかも知れません。
また、年をとるにつれ自分が素直ではなくなり、鈍感になってきていることも分かっています。
今、あの時の様に何のわだかまりや迷いも無く、落語で大笑いしてみたいと思う自分がいます。
しかし、あの頃腹を抱えて笑い転げていたマンガやTV番組を観ても、クスッとも出来ないのです・・・
何がそんなに面白おかしかったのだろう?とさえ思ってしまう始末です。
落語で大笑いなんて、もう無理なのかな・・・
人間の業を肯定するのが落語といいますが、笑えない自分さえも肯定してくれるほど懐が深いといいんだけど・・・
きっと、落語で笑えるような人間になれれば、未来に光が見えそうな気がするのです。
そこでこんな本から読んでみることにしました。
著:立川談春
作:赤めだか
談春さんが、談志師匠へ入門し二つ目に昇進するまでの青春物語がテンポよく面白く書かれており、現在の落語や師弟関係への思いも記されています。
クスッと笑えるエピソードが散りばめられた、読みやすい本でした。
自分に足りないのは、いろんな意味の
愛だな・・・
これから落語関連の本もボチボチと読んでみようと思います。
また高座が観れるといいのだけれど・・・本当に昔、名古屋は芸所だったのだろうか?
奇跡の演芸場に行ってみようか・・・
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