森シリーズ第三弾を読んでみました。
邂逅の森、
相剋の森ときて、今度は氷結の森です。
前2作と、ガラッと趣が異なる内容でした。
昔、阿仁のマタギをしていた主人公の矢一郎が、日露戦争に翻弄され阿仁を出て南樺太で生活を始めて10年が過ぎていた。
矢一郎は、義理の弟の辰治に不条理な恨を抱かれており、それが阿仁を出た理由だった。
辰治も矢一朗を殺すために阿仁を出て、南樺太まで嗅ぎ付け追いかけてきた。
矢一郎は、自分のもめ事にニブヒ民族の友であるラムジーンの娘タイグークが巻き込まれ、ジャコの谷口に誘拐されてしまったことに責任を感じ、ラムジーンに娘の奪還を誓う。
厳しい気候の中で複雑に絡みあう民族・政治情勢に翻弄されながらも、間宮海峡を越えアムール川河口の街までタイグークを奪還しに向かい、彼女を家族がいる樺太に連れ帰ろうとするのだが・・・
という内容で、面白く読むことが出来ました。
著:熊谷達也
作:氷結の森
何だか、捕虜となってしまった仲間達を奪還しにいくランボーを思い出しました。
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